RACE REPORT

輪島ロードレース

日付:
2024年11月23日
開催地:
石川県輪島市門前町周辺 周回コース(1周12.6km)
距離:
88.6km(12.6km×7周+0.4km)
天候:
晴天 気温20℃
出走:
永良 大誠, ベンジャミ プラデス, アイラン フェルナンデス, エドワード プラデス

アイラン・フェルナンデスが優勝!Jプロツアー3勝目!!

昨年は台風により残念ながら中止となってしまった輪島ロード。
開催へご尽力いただいた地元の方々、そして無事開催されたことを心より感謝したい。
当日はその思いを祝うかのような雲ひとつない穏やかな晴天。これだけ穏やかな天候も珍しい。
今までは最終戦として設定されていたレースであったが、今年はあと3戦を残す。しかし、ツアー終盤であることには違いない。

マトリックスは国体と二手に分かれての参戦。
人数的には非常に厳しいが、このコースは前戦の南魚沼と同様、極度なアップダウンの繰り返しはスペインライダー達に相性のよいコース。
永良がしっかりとまとめ、南魚沼とほぼ同じ体制でがっちり臨む。

前日の交流会で「やりますよ!」宣言
前日の交流会で「やりますよ!」宣言

コースは初めに山岳賞が設定されている2.7kmのきつい勾配があり、いきなりアタックポイントとなる。
例年、前半の流れがそのまま展開することが多く、また消耗戦となり残ることも困難となってくる。
ツアーの総合争いも含み、様々な思惑で早々から動くであろう。

リアルスタートから即上りへ向けてペースが上がる。
ここはエスケープを許さない動きで各チームの反応はシビア。
毎周回設定のKOMを永良がトップ通過、集団のまま下りへ入る。

1回目KOMを永良がトップ通過
1回目KOMを永良がトップ通過

周回終盤の下り区間で佐野淳哉(那須ブラーゼン)がアタック、マトリックスは即アイランが反応する。
続いて木村圭佑(シマノレーシング)が合流し、3名で2周目の上りへ入る。
集団と徐々に差を広げる3名。ここに単独で森本誠(イナーメ信濃山形)が加わって4名に。
4名は協調し、順調に逃げ続ける。

03_

アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
佐野淳哉(那須ブラーゼン)
木村圭佑(シマノレーシング)
森本誠(イナーメ信濃山形)

集団は圧倒的人数を揃えているTeam UKYOと宇都宮ブリッツェンがコントロール。
この2チームは総合争いも含めて今後の展開を探り、逃げのメンバーは影響が無いとして一時は容認。
しかし、アイランら逃げのペースが快調で、3周目のKOMを通過する頃には3分近くに差が開く。
このタイム差を好しとしないメインからは、追走の動きが激しくなる。
コントロールを譲らないTeam UKYOと宇都宮ブリッツェンが都度反応しながら追い上げていく。

4周目の上りに入るとタイム差は1分20秒、Team UKYOが揺さぶるべく激しいアタックをかける。
マトリックスも、ベンジャミン、エドワード、永良がチェックをかけ大きな動きを許さない。
この繰り返しで消耗した選手が墜ちていき、メインは徐々に人数が絞られていく。

アイランら4名はペースが全く落ちず、22分ほどのラップタイムで逃げ続ける。
5周目に入ると佐野がドロップ、3名となっても協調よく揺るがない。
メイン集団は人数が30名弱に減り、動きが止まる。Team UKYOと宇都宮ブリッツェンが前方を守り続けている。

04_

この状態を保ったまま6周目、残り2周。もうメインは20名余りとなっている。
一時の勢いも見られず、状況に変化の兆しがない。このまま行けばアイランらの逃げ切りが濃厚となってくる。

いよいよラストラップへ。アイランたちは淡々と上りに入る。

快調に逃げる3名
快調に逃げる3名

1分50秒後にメイン。ややペースダウンして追う様子が見られないまま、最後のKOMへの上りへ。
ここでベンジャミンがアタック、単独で抜けていく。野中竜馬(シマノレーシン)が反応してつく。

ベンジャミンがアタック
ベンジャミンがアタック

集団もバラけながら最後へ向けて個々に抜ける動き。
ベンジャミンはやがて単独となり、前を追う。

アイラン達は逃げ切りへ向けてペースアップ。もう後ろは追いつかないであろう。
最後の下りを終えてホームストレートへ。残り1km、先頭3名はゴールへの睨み合い。
スプリントであればトラック選手でもあるアイランだ・・・と、チームは確信。
ここで森本が先駆けアタック、先行を狙う。後からアイランと木村がスパートをかける。
ゴール直前、森本を交わしてしっかりとアイランがゴールを切り優勝!続いて木村、森本。

07_

08_

40秒後に抜けたベンジャミンが4位でゴール。その10秒後にエドワードが6位でゴール。チームは上位へ3名を乗せた。

09_

10_

アイランは日本では初の優勝!チームは嬉しいJプロツアー参戦連勝!!、ツアー3勝目を挙げた!!!

11_

12_

チーム連携力は上昇中、まだまだ続くレースをこの勢いで狙っていきたい。

 

【アイランのコメント】
勝てて本当にうれしい、待望の勝利だ。チームがしっかり後方を守ってくれたおかげで逃げ切り勝利できた。

【監督のコメント】
俺、もうやめる。。。(T_T)

【順位】
1位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)2時間37分41秒
2位 木村圭佑(シマノレーシング)
3位 森本誠(イナーメ信濃山形)
4位 ベンジャミン・プラデス(マトリックスパワータグ)+41秒
5位 入部正太朗(シマノレーシング)+53秒
6位 エドワード・プラデス(マトリックスパワータグ)
20位 永良大誠(マトリックスパワータグ)

photo by Hideaki TAKAGI